光る君へ〈2話〉

6年後。

ちやは刺殺事件の消えない影。

まひろは、男たちの心を詠む代筆仕事からうまれる小さな希望にすがる。藤原道兼が背負う深い業は、彼を一族の影に閉じ込める。従者は虫けらのように死んでしまった。三郎は、なぜあの日まひろが来なかったのかを教えてもらえない。あの日見た兄のことは覚えているのだろうか。

手紙にまつわる思惑について。

まひろの代筆仕事が転じて結んだ市井の小さな恋。しかし同じ都の空の下で、宮中で皇子を産み母となった詮子には、もう夫へ想いを綴ることは許されず、汚らわしいことなのだという。まひろはいつか、そんな宮中の女性たちの想いを知っていくのだろう。

ところで、まだ恋愛を深くは知らないまひろが大人たちの恋の歌の代筆をしているのは、すべて先人の歌を覚えて身につけた教養だけで詠んだということだろうか。漢文をそらんじ、歌を詠む神童ここにありという性格付けとして良いエピソードだと感じられた。


ロバートの秋山さんと、本郷奏多さんのキャラがとても強くてよかった。おふたりとも数カットしか出演されていないのに、爪痕を完璧に残していますねー。